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農と食を結ぶ情報誌「とさのうと」
vol.32
土のバランスが良い状態をキープすることで、元気な小ネギが育ちます。 右/村田さんのハウスの土には、コロコロした粒がたくさん。小さい粒も混じって、根に優しい団粒の層ができています。
良い育ち方してますね。
 ハウスで小ネギを栽培している香美市の若手生産者、村田篤則さん。取材前のヒアリングで、「土作りにこだわっているので、そこを取材してください」と明確なリクエストをいただきました。村田さんがどのような土で作っているのか、期待して臨みます。

取材の日、土作りを済ませてあるハウスで、小ネギの種を播く作業の取材が終わって、話題は土のことへ。村田さんが手で軽く掘って見せてくれた「団粒構造の土」は、コロコロの粒をたくさん含んでいました。サイズもいろいろ混じっています。これが、小ネギのふかふかしたベッドになるのです。

団粒は、主に粘土と砂からできています。根が伸びる勢いに押されて土が徐々に丸く固められていったり、微生物の働きで糊のような物質ができてくっついたりして、形成されていきます。水はけや通気性が良く、また、水を適度に含む状態です。「ここの土は、川のそばで、サラサラしているんです。そういう土は、水が多すぎると表面が固まって地中に水が浸透しにくくなります。そこで、湿り具合を調整しながら、微生物が元気になる有機物を入れて、団粒ができやすいようにしています」と村田さん。有機物は馬の堆肥を使っています。収穫のときに根を掘ったら、30センチほども伸びていて、細かい根がたくさん生えているそうです。

村田さんが最高の土を作り、育てた小ネギは、優しい緑色をしていました。歯ごたえも香りも抜群で、加熱しても生でもおいしい小ネギ。「良い育ち方してますよね」と、ほれぼれする畑でした。村田さんのような若手のリーダーが、土作りにこだわっていることを、心強く感じた取材です。
物部川沿いにある大きなハウスの中に、小ネギの草原が。車も入れるゆったりした空間です。 右/村田篤則さんもお父さんも土作りに熱心。競馬場から分けてもらう堆肥も活用しています。(香美市町田)