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農と食を結ぶ情報誌「とさのうと」
vol.23
週に1度のコンニャク加工を終えて、笑顔を見せるスタッフ。左端が三浦さん
お山の素敵な女性たち
11月下旬の寒い朝に訪ねた、仁淀川町用居のコンニャク加工場。池川の町から、愛媛県の久万高原町へ抜ける古くからの街道沿いにあります。ここで特産のコンニャク芋から丸い形のコンニャクを手づくりしているのは、池川地場産品加工組合の皆さん。代表の三浦栄子さんに聞いたお話が興味深く、また、三浦さんの優しく輝いている表情も素敵でした。

三浦さんは地元で生まれ育った方で、「この山はミツマタとコウゾと、コンニャクで生きた山です」と言われました。そう、ここが和紙の原料産地として昭和のなかばまで栄えたこと、そして焼き畑が盛んだった歴史も知ってはいましたが、コンニャク芋がそれらに匹敵する産物だったのは驚きでした。

さらに、コンニャクがハレの日のご馳走であったことも意外です。家々で作っていた頃は、お正月や秋の神祭(じんさい。神社のお祭り)の日に合わせて食べられるよう、女性たちは収穫の日を段取ったものだそうです。
ゆで上がったコンニャクが、ぷかぷか浮いています。黄色いのはキビ粉入り。
そんな伝統を形にした三浦さんたち自慢のコンニャクも、一時は高齢化や後継者難で岐路に立たされました。幸い、若手後継者が現れて、これからも継続していけることに。その結果をコンニャク芋の生産者さんが予想以上に喜んでくれたので、三浦さんたちも、また気持ちを新たにしたそうです。「最近、ケガで休んだりもしましたが、家で養生ばかりしててもだめ。やっぱり仕事しないと元気になりません。みんなと一緒に笑いながら仕事できるのが、何よりです」

できたてのコンニャクを撮影する時も、センス良く盛り付けてくださった三浦さん。加工場のそばにある柿の葉も飾って、無事終了。ぬくぬくとまろやかなコンニャクが、心にもしみました。