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農と食を結ぶ情報誌「とさのうと」
Vol.18
ピーマン葉の味は?
緑の葉の中に、同じ色をしたピーマンが実っているハウス。土佐市宇佐町の生産者さんを取材している時、ふとした会話から、「ピーマンの葉っぱは食べられるよ」と聞きました。株が成長していく過程で取り除いた葉っぱを、生産者さんは食べているというのです。これまでナスやキュウリの取材で質問したこともありますが、食べないという答えばかりで期待していなかっただけに、これは意外でした。

「葉っぱの天ぷらはおいしいよ。油で炒めてもいけます」アドバイスをもらい、持ち帰って食べた葉っぱは、ピーマンの味がするのに見たことのない姿で、確かにおいしいのです。「こんな葉もの野菜があってもいい」ぐらいな存在感で、しかも、たくさん採れるのですから「いっそ売り出しては?」と思ってしまうのは素人的な発想でしょうか。
ピーマン葉の天ぷら。シンプルに衣だけで揚げました。味はピーマンを薄めたような感じでしょうか。
栽培の途中で取り除いたピーマンの葉っぱ。花も小さい実も一緒に食べられます。
そこで、改めて、芸西で生産者さんに料理をしていただいた際にお願いをして、ピーマンの葉っぱを天ぷらにしてもらったのが、こちらです。葉っぱも朝どれの新鮮なもの。

味はピーマンを薄めたような感じでしょうか。女性生産者さんたちが「へえ〜おいしい。そういえば前に小さい実だけを取って佃煮とかしていたけど、これは芸西では食べんねえ」と喜んでくださっていました。天ぷらを作っていて緑が欲しいなと思ったらこんな手軽さもあるのだと、うれしい発見でした。柔らかくて濃い葉っぱが形よく広がり、サクサクの食感です。色合いはちょうどほうれん草ぐらい。臭みもありません。ピーマンといえば抗酸化作用のあるビタミンをたくさん含み、加熱しても残りやすいという野菜だけに、その葉っぱにも元気のもとがありそう。

高知のピーマンは環境に配慮した天敵昆虫の導入がとても盛んで、減農薬を実現しています。今まで捨てられていた「ピーマン葉」がおいしく食べられること、消費者として注目していきたいと思った経験でした。実際、高知県ではニンニク葉をすき焼きに入れたり、緑色のヌタにしてブリの刺身などにかけて食べる食文化があり、堂々と秋冬の野菜として販売されています。でもその話はまた、次の機会に!